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種の解説

危機の要因と保全対策

ヒゴキムラグモでは,危機要因として「森林伐採」,「土地造成」,「産地局限」が挙げられる。生物多様性の第1の危機として,森林伐採や土地造成などの人間活動による影響が重大であることはいうまでもない。それに加えて,クモ類とザトウムシ類では,英彦山を中心に生息する4種が挙がっているのが特徴的である。英彦山が良好な森林環境としてホットスポットであるというだけでなく,ニホンジカの影響によって森林が危機的な状況になっているためである。特に,落葉層を生息場所とするダイセンヤチグモでは,林床の乾燥化や大雨による土壌流出は深刻な状況であると考えられる。そのため,この地域におけるニホンジカの個体数管理を伴う保護管理対策の強化が望まれる。

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