リアルタイム生物季節

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ニシキリギリス

 先週の8月28日から、七十二候の「天地始粛(てんちはじめてさむし)」に入りました。その名のとおり、夏の暑さが和らいでくる頃という意味です。日中はまだ30℃を超える厳しい暑さが続いていますが、夜間の気温は少し下がってきており、夜にはバッタ類の声もよく聞こえるようになってきました。

 ということで、夜によく目立つ声で鳴くバッタ類をいくつか紹介しましょう。
スズムシ「リーンリーン」
エンマコオロギ「コロコロリーリーリー」
カネタタキ「リッ リッ リッ」
マツムシ「チンチロリン」
アオマツムシ「リーリーリー」
ニシキリギリス「ギリリリリーッチョン」(右の写真)
秋の訪れを感じさせる虫の声に、耳を傾けてみてはいかがでしょうか。

【2024年9月2日】

アブラゼミ

 8月2日から、七十二候の「大雨時行(たいうときどきふる)」に入りました。猛暑が続く中、青空には白く立派な入道雲が映えていて、夏らしさを感じる空模様が広がっています。入道雲の下では、夕立やにわか雨がよく起こることから、大雨時行という暦がつけられました。

 さて、皆さんのまわりでも、毎日セミの大合唱が聞こえるのではないでしょうか。夏の季語である蝉時雨(せみしぐれ)は、たくさんのセミが一斉に鳴く様子を、雨の降る音に例えた言葉です。暑い気分を助長するようにも感じられるセミの声ですが、雨の音に見立ててみると、少し暑さが和らぎませんか。

【2024年8月5日】

キキョウ

 今日から七十二候の「蓮始開(はすはじめてひらく)」に入ります。水辺ではハスの花が咲き始めていますが、陸地ではキキョウの花が咲き始めています。キキョウは秋の七草の一つに挙げられ、秋の季語になっていますが、花の時期は7月~10月頃までと長いです。福岡県保健環境研究所では、生息域外保全としてキキョウを栽培しており、7月5日に今年初めての開花を確認しました。

 これからますます暑さが厳しくなります(今も既に暑いですが)。熱中症に気をつけつつ、暑い中で咲く可憐な花たちに目を向けてみてはいかがでしょうか。

【2024年7月12日】

ニイニイゼミ

 セミの声が聞こえてくる季節となりましたね。福岡県保健環境研究所の構内では、毎年、セミの初鳴き日を観測しています。今年はニイニイゼミ(写真)が6月24日、クマゼミが6月29日、アブラゼミが7月8日となり、観測をはじめた過去3年間とほとんど同じ日にちでした。これから暑さが増すにつれてセミの羽化がさらに進み、皆さんのまわりの自然もより賑やかになってくることでしょう。

【2024年7月11日】

イノシシ

 昨日6月16日から、七十二候の「梅子黄(うめのみきばむ)」に入りました。 福岡県保健環境研究所でも、梅の実が黄色く色づいており、場所によっては実が落ちていました。

 梅のつく言葉である梅雨、九州北部ではそろそろ梅雨入りする予想となっています。梅雨の語源は諸説ありますが、そのひとつとして「梅の熟す時の雨」を意味するとされています。梅雨の生きものというとアジサイやカタツムリ、ニホンアマガエルなどを連想する人が多いかもしれませんが、梅の色づく様子も観察してみてはいかがでしょうか。

【2024年6月17日】

イノシシ

 今週初めから、二十四節気の「小満(しょうまん)」に入りました。この時期は気温が高くなり、草木や花々、鳥や獣、虫たちが活発になり生命が輝くころです。この様子から、万物長じて草木が茂り、天地に満ちる、ということで小満と言われています。

 さて、太宰府市内の森林では、5月に入って子連れのイノシシの姿が見られるようになりました。様々な動物たちの出産シーズンがはじまっています。

【2024年5月23日】

サクラとツバメ

 新しい年度を迎え、今がサクラが満開という場所も多いことでしょう。今年度も、生きものが織りなす季節の移り変わりを皆さんにお伝えしていきたいと思います。

 さて、明後日4月4日から二十四節気の「清明」に入ります。すべてのものが清らかで生き生きとする頃とされる清明、その初候(七十二候)が「玄鳥至(つばめきたる)」です。

 ツバメは、暖かい東南アジアで冬を過ごした後、長旅を経て日本の地で繁殖をします。県内では3月中ごろからその姿が見られはじめています。頭上で元気に飛び交うツバメの姿を目にすると、本格的な春の訪れを感じるのではないでしょうか。

【2024年4月2日】