クチナシ

名前 学名
 クチナシ(梔子) Gardenia jasminoides Ellis
 
分類
 アカネ科
 
生態
 暖地の林縁や林内に生える常緑低木で、高さ1~2mになります。葉は対生または3枚が輪生し、全縁で光沢があります。6月頃、枝の先に1個の白い花を咲かせます。花は直径5~6cmで、先端が普通6つに分れて花弁状になります。花にはとても甘い香りがあります。学名(種小名)の jasminoides は「ジャスミンのような」という意味で、この強い芳香に由来します。果実は萼(がく)に包まれ、長さ2.5~3cmで、橙黄色に熟します。公園や庭には、八重咲きの栽培品種であるヤエクチナシ G. jasminoides 'Flore-pleno' がよく植えられています。
 
その他
 クチナシの果実は、生薬名を山梔子(さんしし)といい、漢方薬の原料になります。また、黄色の色素としてよく利用され、特に天然着色料として、たくあんやきんとんなどの食品に使われています。筑後地域で古くから作られているマコモで包んだちまきの餅は、クチナシの黄色素で色づけされています。クチナシの黄色は魔除けの意味があるとのことです。
クチナシの花
林縁に生育する開花個体(北九州市)
乾燥果実
乾燥果実(市販品)
まこもチマキ
クチナシの黄色素で色づけしたマコモちまき(柳川市)