平尾台の東麓に石灰岩地からの湧水による小さなため池があり，日本でもごく稀な沈水植物のガシャモクが生育している。かつて利根川水系の手賀沼や印旛沼および琵琶湖周辺でも生育していたが，干拓や水質汚濁などで激減または消滅した。ガシャモクは県RDB（レッドデータブック）・環境省絶滅危惧IA類に評価されており，国内唯一の安定的な自生地として貴重である。

北九州市小倉南区

石灰岩地から直接流れ込む貧栄養の池で，水深は3ｍほどである。深いところではガシャモクが純群落を形成しており，やや浅い場所ではインバモ（ガシャモクとササバモの雑種）が増加する。

特定植物群落；109。