筑前海沿岸の海岸断崖地や崩壊斜面に見られる。特に島嶼で発達しており，小呂島，沖ノ島，相島，大島，地島，白島などにはまとまった面積の群落が成立している。本土側の芥屋の大門，鐘ノ岬などにも小面積の群落がある。優占種のハチジョウススキは，大型で頑強な多年草であり，多くは保存状況良好である。しかし，場所によっては港湾改修などで消滅する危険性がある。

*北九州市若松区，*福岡市西区，*宗像市，*糸島市，新宮町

海岸断崖地に成立する風衝草原。群落高は1～1.3m程度で，ハチジョウススキが優占し，ニオウヤブマオ，ボタンボウフウ，ツワブキなどが比較的多く，ヒゲスゲ，クルマバアカネ，ハマナタマメ，ハマサオトメカズラなどが混生する。

玄海国定公園特別地域，福岡県沖ノ島自然環境保全地域，福岡県大島自然環境保全地域，環境省特定植物群落；85