本県では遠賀川，今川，筑後川，矢部川の中流から下流域で，細かい砂礫の堆積する場所に見られる。地下茎を縦横に張り巡らせているため，時々起こる洪水にも耐える。茎と茎の間隔が広いので，鳥獣類が生息場所として利用することが多く，その点でも貴重である。各地に点在するが，河川開発，土砂採取などで群生地は減少している。

県内各地

群落の中心部では草丈1.5～2.0mのオギ純群落となることが多い。周辺部では土壌条件や水深，水流の速度などの違いによりヨシ，ツルヨシ，マコモ，ススキ，クサヨシ，シロバナサクラタデ，ヤナギタデなどと混生する。乾性化が進行すると，セイタカアワダチソウ，オオブタクサ，セイバンモロコシなどの外来種が増加する。オギ群集に該当する。

環境省特定植物群落；42，70