アリアケガニ
学名:Cleistostoma dilatatum De Haan, 1833Myしおりとは、あとでもう一度閲覧したい種の解説ページを保存し、いつでも見直すことができる機能です。このボタンを押すことで本解説ページをMyしおりページにブックマークし、Myしおりページへ移動します。
選定理由 | かつて生息していた博多湾(多々良川など)や祓川(行橋市)では,ほぼ絶滅。有明海でも激減している。干潟上部の塩性湿地周辺に生息するため,河岸の埋立,護岸工事の影響を強く受けるほか,浚渫土砂の廃棄などによる生息地破壊でも減少。有明海では,シオマネキ,ヤマトオサガニMacrophthalmus japonicas (De Haan, 1835)などとともに漁獲され,「がん漬」という塩辛の材料にされるため,乱獲も減少の一因と考えられる。 |
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危機要因 | 河川開発 海岸開発 乱獲 産地局限 その他 :浚渫土砂の廃棄 |
分布情報 |
祓川(行橋市),筑後川,沖端川,諏訪川(大牟田市),矢部川など MAP |
種の概要 | ヨシ原周辺やフクドなどの塩生植物群落の内部・周辺の泥地に巣穴を掘って生息。巣穴を覆うように先端の窄まった煙突状構造物を巣穴周辺の泥で作ることがある。歩脚の先端(指節)が赤いことで,近縁種と識別が可能。熊本市白川における繁殖期は6~10月で,9月がピーク。体の片側を持ち上げて振り降ろす,相撲のしこを踏むようなwaving を行う。有明海・八代海には少なくないが,それ以外の地域では希少で,生息地は孤立している。甲幅24 mm。 |
特記事項 | 国内最大の生息地であった諫早湾の個体群は,干拓のため消滅。 |
生息環境 |
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