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種の解説

ヒメモクズガニ

学名:Neoeriocheir leptognathus (Rathbun, 1913)

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改訂版RDB2014概説

画像:甲の輪かくは、後方がやや広い丸みのある四角形で、ハサミに長くて柔らかい毛が密生しているカニ。ヒメモクズガニ。
分類群 甲殻類その他
目名 十脚目
科名 モクズガニ科
RDB2014カテゴリー 絶滅危惧ⅠA類
選定理由

国内の確実な生息地は筑後川のみ。もともと希少であるのに加えて,巣穴に適した環境は,河川低潮帯の堅い泥地と限定される。そのため,河川の浚渫などによって絶滅する可能性がある。2001~2003年までは筑後川で複数の個体が発見・採集されたが,2004年以降は記録がない。

危機要因 河川開発 海岸開発 産地局限
分布情報

筑後川

種の概要

詳細不明。筑後川では低潮帯の堅い泥地に巣穴を掘って群居し,巣穴内にはフタツトゲテッポウエビが共生していた。他のモクズガニ科の種のように両側回遊を行わないとされるが,長毛の密生する遊泳脚を持つことより,季節によってはかなり広い範囲を移動する可能性がある。甲幅25 mm。

特記事項

剛毛の密生域が鉗脚の内側面のみであることより,モクズガニEriocheir japonicaと識別可能。有明海(塩塚川など)のみに分布する「大陸沿岸性遺存種」とされていたが,2001年に筑後川河口で確認されるまでは正確な情報がなかった。中国黄海沿岸では市場に並ぶほど豊富に生息。

生息環境
  • 河川
  • 河口・干潟
補足情報
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