県内各地で記録されているが，玄界灘・響灘・博多湾ではほとんどの個体群が消滅したと考えられ，近年は糸島市で確認されているのみである。周防灘沿岸には生息地が健在で，行橋市では個体数が多い。干潟の埋立や水質汚濁で減少してきたと考えられる。

深江，大原，今津，地行，西公園，箱崎，津屋崎，神湊，鐘崎，波津，岩屋，蓑島，松江（岡本，1956），玄界灘，響灘，博多湾，周防灘（高橋・岡本，1969），北九州市曽根干潟（九州・琉球湿地ネットワーク，1999）；2000年以降の記録：豊前市，行橋市長井，北九州市新門司港周辺，糸島市二丈浜窪

殻長100 mm，長楕円形，薄質，紫色で，黄褐色の殻皮を被る。房総半島～九州，中国大陸南部～東南アジアに分布。内湾～外洋の干潟・砂浜の低潮帯以深の砂泥底に生息する。