県内では津屋崎・福間海岸に多産したが，激減した。魚住（1998）は福間で「絶滅？」と報告した。福間において，近年も稀に新鮮な殻の産出がみられるため，生息していると考えられるが，大きく減少したことが明らかである。その他の地域では，近年の記録はない。

大原，志賀島，津屋崎，神湊，波津（岡本，1956），玄界灘，響灘，周防灘（高橋・岡本，1969），福間町（魚住，1998）；福津市福間海岸（2013年：口絵写真21）

殻長14 mm，やや太い塔形，黒灰色・茶褐色，やや細い螺溝をめぐらす。房総・男鹿半島～九州に分布。開放的な湾や外洋の低潮帯以深の砂底に生息する。別名マキギヌ，キスガイ。