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種の解説

ハマボウ群落

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RDB2001概説

分類群 植物群落
RDB2001カテゴリー カテゴリーⅢ
群落の特徴

ハマボウは河口や海岸の砂泥地に生育する植物で,県内では玄界灘および周防灘の各地に点在している。そのなかで,前原市と志摩町の境界に位置する雷山川(泉川)の河口域には,かなりまとまった群生地があり,九州最大のハマボウ群落といわれている。この群生地は,雷山川支流の初川合流部上方から河口に向かって両岸約1kmの範囲に見られ,また一部は初川河岸にも広がっている。この群落の更に下流側はコンクリート護岸となっており,ハマボウは見られない。

群落構成

雷山川のハマボウ群落の立地は泥質の塩沼地であり,その前面にヨシ群落が発達している所も見られる。ハマボウは樹高2~3に達し,根元より枝を多数叢生しており,樹冠の連続した純群落を形成している。群落内部には,水際側からヨシが侵入しているが,それ以外の植物はほとんど見られない。土手側の上部には,アカメガシワ,エノキ,ネムノキ,アキグミなどの低木が散生し,ハマボウに隣接して生育している。

保存状況

この群落はかなりまとまった面積があり,保存状況も良好である。ハマボウは,福岡県環境保全に関する条例に基づいて,1997年に前原市および志摩町の地域象徴植物に選定されており,貴重な存在として,また花の美しさから地域住民にも親しまれている。県内のハマボウ群落は,海岸域の開発や護岸などにより次第に消滅しており,健全な姿で残る本群落は貴重である。

群落評価 A(福岡県)
補足情報

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