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スギ群落

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RDB2001概説

画像:巨木となったスギの群落。スギ群落。
分類群 植物群落
RDB2001カテゴリー カテゴリーⅢ
群落の特徴

山岳信仰の対象とされた山域において,古くより植林され,はぐくまれてきた林分が,小石原村小石原,篠栗町若杉山などに生育している。これらの林分は植林後200~300年の年代を経て,いずれも巨木と言える姿に成長したものである。小石原村の林分は行者杉と呼ばれ,最も古いものでは推定樹齢700年(大王杉)である。

群落構成

高木層はスギの巨木で形成されており,胸高直径の最大値は225cm,林齢の高い林分では100~150cmの個体が多く,比較的若い林分でも50~70cmの個体で構成されている。樹高の最大値は55で,35~45程度の個体が多い。

亜高木層以下ではシロダモ,タブノキ,カゴノキ,アオキ,シキミ,ネズミモチ,ヒサカキ,ヤブツバキなど照葉樹林構成種が多く含まれている。高木層と亜高木層の間隔が広いため,林内への光の透過がよく,このため林床は一般に植被率が高くなっている。

保存状況

この林分は鎌倉時代より修験者によって植え継がれた林で,大木,古木が密集した林分として日本でも有数のものである。また,若杉山は修験道場として小石原とつながりがあり,山頂付近のスギは修験者の植樹によるものと考えられる。両者とも1991年の台風19号によりかなりの損壊を受けた。人的要因による破壊は特にないと思われる。

群落評価 A(福岡県)
補足情報

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