ヤブニッケイ群落
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分類群 | 植物群落 |
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RDB2001カテゴリー | カテゴリーⅡ |
群落の特徴 | 平尾台ではドリーネや羊群原の所々に小さな樹林が見られる。広谷や大穴などの調査からドリーネという特殊地形と,定期的な火入れにより成立した植生として,ヤブニッケイ-ヤマヤブソテツ群集とされていたが(須股,1973),その後,石灰岩地の森林植生であるアラカシ-ナンテン群集と合わせてタブ-ヤマヤブソテツ群落と同定されている(宮脇,1981)。この群落はヤブニッケイ,タブノキ,シロダモなどのクスノキ科の樹木を優占種とする林分で,シイやカシ類のような堅果性の種子をつける植物をほとんど欠いているのが特徴である。 |
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群落構成 | 高木第1層をタブノキ,第2層をヤブニッケイが構成する部分が多い。カヤが第1層を構成したドリーネもある。高木層といえども多くは高さ10 くらいで亜高木に近く,樹齢もまだ若い。高木層・亜高木層にはタブノキ,ヤブニッケイ,シロダモのほかにイヌガヤ,イヌビワ,ネズミモチ,エノキ,ムクノキ,チシャノキなど,低木層にアオキ,ブンゴウツギなど,草本層にヤマヤブソテツ,ジャノヒゲ,マメヅタ,テイカカズラ,コアカソ,イワガラミなどが高常在度で出現する。コバノチョウセンエノキ,イボタノキ,バイカウツギ,コショウノキ,オニシバリ,サンショウなどの好石灰植物も多数出現する。 |
保存状況 | 山焼きという人為的な営みの中で生まれた貴重な植物群落であり,保存されていくことが望まれる。 |
群落評価 | A(福岡県) |