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種の解説

ヒモヅル群落

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RDB2001概説

分類群 植物群落
RDB2001カテゴリー カテゴリーⅡ
群落の特徴

本県でヒモヅルの自生が確認されているのは御所ヶ谷のみである。生育地の地質は花崗岩でその表土は1足らずである。地下水がしみ出るような斜面で土壌水分は多い。周辺の地形は北向きの袋状の谷になっており,斜面はアカマツ林である。その一部にヒモヅルが群生している。

群落構成

群生地はアカマツを中心とした疎林で,樹高も低く10足らずである。亜高木層や低木層にはクロキ,クリ,リョウブ,カマツカなどの陽樹が多い。林床には草丈が1.5にもなるウラジロが密生し,林床内部は湿度が高い。ヒモヅルはそこからはい登り,樹木に絡むように5ほど延びている。植被率は10~20で,遠くから見るとスイリュウヒバ状に見える。

保存状況

この地区一帯には神籠石や山城の跡地などの史跡が多く,加えて不動明王を祀るほこらもあり見物客が多い。地元はこうした遺跡の保護に努めているとともに環境整備を行っている。以前はヒモヅル群落に関して立て札が立てられるなど,保護,管理が行われていた。現在,柵などは設けていないが盗堀されることはないようである。栽培できる山野草ではないためと思われる。密閉した林床が疎開するなど,現在の環境に何らかの変化が生じれば絶滅すると考えられるので,注意が必要である。

群落評価 B(福岡県)
補足情報

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