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種の解説

セキショウモ群落

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RDB2001概説

分類群 植物群落
RDB2001カテゴリー カテゴリーⅡ
群落の特徴

二ッ川は矢部川から導水している沖端川の分流で,比較的清冽な水が流れる小河川である。特に三橋町内を流れている3.7kmの範囲(取水口の二ッ川水門から三柱神社付近)は,河川中に多くの水生植物が生育している場所である。

一般に沈水・浮葉植物はパッチ状に分布しているので,地点により水生植物群落の構成種は違いがある。上記の範囲では,セキショウモが最も広く生育しているが,局所的には他種が高密度の所もある。出現種はセキショウモに次いで,エビモ,ヤナギモが多く,また上流域にはクロモ,ホザキノフサモ,ササバモが比較的多い。中流域にはオグラコウホネが出現し,上記のほかイバラモ,センニンモも出現し,豊かな水生植物群落を形成している。帰化植物のオオカナダモも群生しているが,全域にわたって繁茂していることはない。柳川市街の近くを流れる下流域においても水生植物の密度は高い。

群落構成

上流域の久富橋付近では,セキショウモが優占し,次いでオグラコウホネの密度が高い。ほかにオオカナダモ,エビモ,クロモを混生する。オグラコウホネは沈水葉のみの地点もあるが,浮葉を出し,更に花茎を出し開花している地点もある。下流域の西鉄鉄橋付近においてもセキショウモが優占し,次いでオオカナダモの密度が高い。

保存状況

二ッ川は沖端川を通して矢部川の水を導水しているため,若干の生活排水の流入は見られるが水質はそれほど悪化しておらず,水生植物群落の状況も比較的良好である。この河川の水は,かんがい用水ばかりでなく,生活用水として利用されてきた。このため,現在はほとんど使用されていないが,今でも川岸に階段を設けている民家が多く,河川浄化に対する地域住民の理解が感じられる。

群落評価 A(福岡県)
補足情報

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