ツクシシャクナゲ群落
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群落の特徴 | 代表的な群落は,国指定天然記念物となっている犬ヶ岳のツクシシャクナゲである。笈吊岩(標高1019 )から山頂(1131 )までのほぼ1kmにわたる群落があり,開花時の5月中旬には登山客でにぎわう。途中の釈迦岳(1040 )周辺では密生し,通称シャクナゲ銀座とも呼ばれるほどである。県南の釈迦・御前岳には以前は県境の稜線に大群落があったが,現在は岩角地に残っているにすぎない。脊振山地では小面積の群落が,金山から脊振山への稜線上にある猟師岩山(893 )の一角に分布している。宝満山から三郡山の稜線付近の林内にもわずかに散生する。英彦山では南岳西方,薬師岳から猫ノ丸尾にかけての県境の稜線沿いに分布している。また,中岳の山頂近くや北岳望雲台周辺にも多い。 |
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群落構成 | 通常ブナ林やアカガシ林内に見られるが,場所により高木層を欠く場合もある。樹高は8 未満で,1株が直径5 にも広がるものもある。こうした株が稜線に沿って群落を作る。低木層・草本層にハイノキ,オオカメノキ,ツルシキミなどを伴うが,通常ササ類を欠く。なお,山腹の派生尾根など,表土の浅い場所にも単木として点在する。 |
保存状況 | 犬ヶ岳では1991年の台風で高木層のブナが倒れ,直接日光にさらされるようになった群生地もある。枝を折ったり,林内に立ち入り勝手に道をつくるなど表土を荒らす心ない登山者も多い。 |
群落評価 | B(福岡県) |