和白干潟，多々良川河口でも生息の記録があるが，現在確認されているのは諏訪川河口のみ。本種も護岸工事などにより減少。

甲長6.0mm，甲幅9.0mm（成体雌）。甲は平滑で心域を横に貫く稜線とこれに連なって鰓域を横に走る稜線とがあり，斜め前方にのび，前側縁の後方に前屈する。この稜線と平行して3つの短い稜線が胃域および肝域近くに並ぶ。額は眼窩の幅より広く，眼窩上縁は稜線が発達している。雄のはさみ脚は長大で，左右同大，平滑である。第1歩脚を除き，黒色の長・短毛が密生する。雄の第5腹節はくびれ，第1腹肢が露出する。

北海道，本州（青森，東京），有明海

朝鮮半島，中国

河口域上限の泥中や転石下に生息。アリアケガニと混棲することが多い。