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種の解説

キヌカツギハマシイノミ

学名:Melampus sincaporensis Pfeiffer, 1855

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RDB2001概説

画像:殻は楕円形で,殻頂部はとがらず、縫合下に8本程度の細い螺状脈がある貝。キヌカツギハマシイノミ。

福岡市西区 松隈明彦

分類群 貝類
目名 有肺目
科名 オカミミガイ科 Ellobiidae
RDB2001カテゴリー 絶滅危惧Ⅰ類
生息状況・危機の状況・選定理由

これまで福岡市樋井川,和白,志賀島,玄海町神湊釣川河口,柳川市沖端川河口,塩塚川河口右岸で採集された記録があるが,今回の調査では前原市千早新田,福岡市西区瑞梅寺川河口および柳川市佃町番所塩塚川番所橋付近で確認されただけである。博多湾東部および玄界灘の樋井川,和白,志賀島,釣川では河口や湾奥のヨシ群落が宅地化や河川改修で消滅したことにより絶滅したと思われる。前原市,博多湾西部,有明海沿岸でも,瑞梅寺川河口を除き,生息範囲が極めて狭く,個体数も少ないことから絶滅が危惧される。

分類・形態

殻は楕円形で,殻頂部はとがらない。殻高10mm,殻径7mm。縫合下に8本程度の細い螺状脈がある。体層に6褐色帯がある。内唇下部に2歯(下の歯は弱い),軸唇に1歯,外唇内側に6,7歯を持つ。殻表は薄い殻皮を被り光沢がない。ハマシイノミガイは色帯が幅広く,少なく,殻頂部がややとがり,殻表は平滑で光沢を有する。

分布情報 MAP
分布(県外)

伊勢湾,長崎

分布(国内)

台湾,中国大陸沿岸,フィリピン,シンガポール,インドネシア

生活史・生態・生息地

湾奥や河口付近の高潮帯のヨシ群落の流木の下や礫間に生息。

生息環境
  • 河口・干潟
執筆者 (松隈)
補足情報

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