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種の解説

カタヤマガイ

学名:Oncomelania nosophora (Robson, 1915)

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RDB2001概説

画像:螺塔は細く高く、8階で、縫合はくぼみ、螺層は淡緑褐色、ほぼ平滑で光沢がある貝。カタヤマガイ。

久留米市 松隈明彦

分類群 貝類
目名 吸腔目
科名 イツマデガイ科 Pomatiopsidae
RDB2001カテゴリー 絶滅
環境省カテゴリー 絶滅危惧Ⅰ類
生息状況・危機の状況・選定理由

かつては久留米市長門石,宮ノ陣,西小森野,小郡市,大刀洗町など筑後川流域に広く分布し,日本住血吸虫の中間宿主として恐れられた(小林,1998)。火炎放射器や薬品を用いた駆除,水路や畦,河川敷の整備により,福岡県では1983年5月に久留米市宮ノ陣町荒瀬新宝満川河川敷(新宝満川右岸低水敷)で2個体,佐賀県では1981年12月から1982年3月にかけて鳥栖市江島で227個体が確認されたのを最後として,生息は確認されていない。このため本種は,筑後川流域では人為的に絶滅させられたと考えられる(塘,1986a,b)。

分類・形態

螺塔は細く高く,8階。殻高6~10mm,殻径2~3mm。各螺層は少し膨らみ,縫合はくぼむ。螺層は淡緑褐色,弱い成長線を除きほぼ平滑で光沢がある。成貝では殻質やや厚く不透明であるが,若い貝では薄く,軸心が透けて見える。殻口は卵形,成貝・若い貝とも殻口やや内側が肥厚し,縁は濃褐色に彩られる。蓋は角質で少旋型。

分布情報 MAP
分布(県外)

かつては茨城,千葉,山梨,静岡,岡山,広島,佐賀,現在では千葉,山梨を除き絶滅した。

生活史・生態・生息地

水田や溝,湿地の浅い水底にすむ。畦道の石垣のすき間や石の下,溝に接する枯れ草の根の間で冬眠する。産卵は5,6月。

生息環境
  • 河川
  • 水田・水路
執筆者 (澄川,本多)
補足情報

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