カタヤマガイ
学名:Oncomelania nosophora (Robson, 1915)Myしおりとは、あとでもう一度閲覧したい種の解説ページを保存し、いつでも見直すことができる機能です。このボタンを押すことで本解説ページをMyしおりページにブックマークし、Myしおりページへ移動します。
生息状況・危機の状況・選定理由 | かつては久留米市長門石,宮ノ陣,西小森野,小郡市,大刀洗町など筑後川流域に広く分布し,日本住血吸虫の中間宿主として恐れられた(小林,1998)。火炎放射器や薬品を用いた駆除,水路や畦,河川敷の整備により,福岡県では1983年5月に久留米市宮ノ陣町荒瀬新宝満川河川敷(新宝満川右岸低水敷)で2個体,佐賀県では1981年12月から1982年3月にかけて鳥栖市江島で227個体が確認されたのを最後として,生息は確認されていない。このため本種は,筑後川流域では人為的に絶滅させられたと考えられる(塘,1986a,b)。 |
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分類・形態 | 螺塔は細く高く,8階。殻高6~10mm,殻径2~3mm。各螺層は少し膨らみ,縫合はくぼむ。螺層は淡緑褐色,弱い成長線を除きほぼ平滑で光沢がある。成貝では殻質やや厚く不透明であるが,若い貝では薄く,軸心が透けて見える。殻口は卵形,成貝・若い貝とも殻口やや内側が肥厚し,縁は濃褐色に彩られる。蓋は角質で少旋型。 |
分布情報 | MAP |
分布(県外) | かつては茨城,千葉,山梨,静岡,岡山,広島,佐賀,現在では千葉,山梨を除き絶滅した。 |
生活史・生態・生息地 | 水田や溝,湿地の浅い水底にすむ。畦道の石垣のすき間や石の下,溝に接する枯れ草の根の間で冬眠する。産卵は5,6月。 |
生息環境 |
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執筆者 | (澄川,本多) |