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種の解説

ルリヒラタムシ

学名:Cucujus mniszechi Grouvelle, 1874

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RDB2001概説

分類群 昆虫類
目名 コウチュウ目
科名 ヒラタムシ科 ヒラタムシ科 Cucujidae
RDB2001カテゴリー 絶滅危惧Ⅱ類
生息状況・危機の状況・選定理由

県内では,1963年に障子岳で3頭採集されただけで,その後の記録はない。本種は,山地帯,それも深い原生林のある場所に点々と産し,九州では極めてまれである。障子岳一帯の原生林はほとんど伐採されて人工林となったため,この地からの再発見は難しい。もともと生息数が少ない種であるうえ,生息環境である山地の自然林が減少しており,本種の生息が危ぶまれる。

分類・形態

体は著しく偏平。黒色で上翅だけが青藍色でほとんど光沢がない。頭は前頭部に浅い1対のくぼみ,後頭部に深い1横溝を具える。複眼後方は強くこぶ状に突出する。触角は細長く,第3節は長く,第2節の2倍以上。大顎は強大。前胸背板は前半部においてほぼ平行で後半部は後方に狭まる。上翅は微細点刻を装いさめ肌状。体長25に達する大型種で,近似種がないため同定は容易である。

分布情報 MAP
分布(県外)

北海道~九州に分布。福岡近辺では,御前岳(八女郡)の大分側の記録があるほか,大分県九重山系や熊本の九州中央山地に分布。産地は局地的で個体数も非常に少ない。

生活史・生態・生息地

夏緑樹林帯のある高山に生息するが少ない。成虫・幼虫ともに枯れ木の樹皮下に生息する。大分県黒岳では台風で折れてささくれたサワグルミの木口から多数の成虫が発見されたことがある。幼虫も偏平で,樹皮下にすむ昆虫類の幼虫を捕食する。成虫で越冬する。

生息環境
  • 山地森林
執筆者 (城戸)
補足情報

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