エゾベニヒラタムシ
学名:Cucujus opacus (Lewis, 1888)Myしおりとは、あとでもう一度閲覧したい種の解説ページを保存し、いつでも見直すことができる機能です。このボタンを押すことで本解説ページをMyしおりページにブックマークし、Myしおりページへ移動します。
生息状況・危機の状況・選定理由 | 県内では1962年に障子岳から記録され,1963年にも障子岳から多くの個体が記録された。1996年には矢部村釈迦岳の尾根でも採集されている。本種は,山地帯,それも深い原生林のある場所に点々と産し,九州では極めてまれで,九重山系や九州中央山地から記録されているだけである。県内においても,もともと生息数が少ない上,夏緑樹林帯などの原生林がほとんどなくなり,その生息が危ぶまれる。 |
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分類・形態 | 体は著しく偏平。黒色で上翅だけが光沢のない赤色。頭部複眼後方は強くこぶ状に突出する。大顎は強大。触角は細長い。近似のベニヒラタムシとは,触角第3節が第2節の2倍よりも短く,前胸背板は後方に狭まり,前角付近で最大幅,上翅が蝋状物でおおわれて光沢がない,などの点で区別できる。 |
分布情報 | MAP |
分布(県外) | 北海道~九州に分布。福岡近辺では,大分県九重山系や熊本の中央山地に分布するが,産地は局地的で個体数も非常に少ない。 |
生活史・生態・生息地 | 夏緑樹林帯のある高山に生息するが少ない。成虫・幼虫ともに枯れ木(熊本県白髪岳ではモミなどの針葉樹でよく見かける)の樹皮下に生息する。幼虫も偏平で,樹皮下にすむ昆虫類の幼虫を捕食する。成虫で越冬する。 |
生息環境 |
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執筆者 | (城戸) |