オオチャバネヨトウ
学名:Nonagria puengeleri (Schawerda, 1923)Myしおりとは、あとでもう一度閲覧したい種の解説ページを保存し、いつでも見直すことができる機能です。このボタンを押すことで本解説ページをMyしおりページにブックマークし、Myしおりページへ移動します。
生息状況・危機の状況・選定理由 | 本種の主要な生息地である平地のヨシ,ガマなどが繁茂している,ため池,湿地帯が減少しつつあり,採集記録も近年見られなくなった。このような環境がハイイロボクトウと同じく,池の改修工事により激減しているので,個体数の減少につながっていると推測される。 |
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分類・形態 | 前翅長17mm(雄)~20mm(雌)。前翅表面の地色は暗褐色,翅脈上に黒色の鱗粉が薄くのり,特に中室下方の翅脈では太い黒色の帯状斑紋が形成される。中室端に小型だが明瞭な白色斑がある。後翅表面は明るい白色。薄い黒色の外縁線が,翅頂部からCuA2まで伸びる。雌は雄より大型,さらに腹部が伸張する。(雌雄の区別は後翅基部の翅棘の本数は雄が太くて1本,雌は細くて複数というのがヤガ一般の形質状態なので,これを裏面から見るのがもっとも簡単。 |
分布情報 | MAP |
分布(県外) | 北海道~九州 |
分布(国内) | ロシア沿海州,イラク |
生活史・生態・生息地 | 食草はガマ科のガマが知られている。幼虫は食草の茎の部分にもぐるいわゆる穿孔虫borerである。年1化で6月~8月に出現。幼虫は茎の中心付近を食し,茎の下方へ進んだ個体は,水面下まで達するという。蛹化は茎の中で行われる。成虫は雌の方が灯りに多く飛来する。生息地は食草のガマが繁茂する平地のため池や湿地帯。 |
生息環境 |
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執筆者 | (上田・佐々木) |