ハゼクチ
学名:Acanthogobius hasta Temminck & SchlegelMyしおりとは、あとでもう一度閲覧したい種の解説ページを保存し、いつでも見直すことができる機能です。このボタンを押すことで本解説ページをMyしおりページにブックマークし、Myしおりページへ移動します。
分類群 | 魚類 |
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目名 | スズキ目 |
科名 | ハゼ科 Gobiidae |
RDB2001カテゴリー | 準絶滅危惧 |
県内地域カテゴリー | 豊・筑-分布しない,有-準絶滅危惧 |
生息状況・危機の状況・選定理由 | 有明海湾奥部と八代海の一部,および流入河川の感潮域にのみ生息する。中でも泥干潟か泥の比率が高い浅海域で,大小の河川が流入する範囲に限られる。1960年代には100~30トン台の漁獲量があったが(佐賀県),近年では統計に載らないほどまで資源が減少している。主な要因は,河口域の環境変化と,干潟浅海域の減少と考えられている。今後,県内においても,これらの環境悪化が進行すれば,本種の生息数は更に減少すると推測される。 |
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分類・形態 | 若い個体はマハゼと酷似するが,尾部がより細長く,マハゼの特徴である尾鰭の点列模様がないことで識別できる。本種は年魚で,最大全長664mmの記録がある大型ハゼである。産卵期の雄は,第2背鰭,臀鰭と尾鰭が黄色で縁どられ,胸鰭,腹鰭,頭部下面から腹部にかけても黄色になる。 |
分布情報 | MAP |
分布(県外) | 佐賀の有明海湾奥部,熊本の有明海の東岸部および八代海の北側奥部に分布。島原半島と三角半島から天草にかけては生息しない。 |
分布(国内) | 朝鮮半島西岸,中国 |
生活史・生態・生息地 | 成魚は干潟浅海域にすみ,2~4月に生息孔内に産卵室を作って産卵する。産卵後16日以上で孵化した仔魚は浮遊期を経て河川内に流入する。この間動物プランクトンを食べて成長し,孵化後約18日で稚魚期に達して底生生活に移る。以後主に河川感潮域で多毛類やエビ類,魚類を食べて成長し,未成魚から成魚になって海域に生息するようになる。 |
生息環境 |
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執筆者 | (稲田) |