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種の解説

ウナギ

学名:Anguilla japonica Temminck & Schlegel

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RDB2001概説

分類群 魚類
目名 ウナギ目
科名 ウナギ科 Anguillidae
RDB2001カテゴリー 準絶滅危惧
県内地域カテゴリー 豊・筑・有-準絶滅危惧
生息状況・危機の状況・選定理由

県内の沿岸海域と河川や湖沼に広く生息していたが,河床形態の変化,河川水の質と量の変化,餌生物の不足とともに生息数が大きく減少している。本種の外洋に及ぶ特異的な生態からみて,資源の減少要因は単純ではないが,シラスウナギから成熟前の下りウナギまでを淡水域で過ごす意味は大きい。

分類・形態

日本のウナギ属は本種とオオウナギである。本種は背側が暗色で腹側は白色,脊椎骨数は112~119。背鰭基点と肛門間の長さは全長の約9%である。シラスは全長50~60mmで無色透明に近い。オオウナギは体全体が茶褐色,背面と体側に不規則模様があり,脊椎骨数は100~110,背鰭基点と肛門間の全長比は約16%,シラスでは全長50mm以下で,尾鰭基部に黒点がある。

分布情報 MAP
分布(県外)

太平洋側は北海道の日高地方以南,日本海側は石狩川以南の各地

分布(国内)

朝鮮半島南部・西部沿岸から中国大陸とベトナム北部まで,および海南島,台湾,ルソン島北部

生活史・生態・生息地

河川生活期は5~10年,成熟年齢は4年以上で,夏~秋に降海する。産卵場はフィリピン東方海域とされている。孵化後レプトセファレス幼生を経て,4~5カ月でシラスウナギに変態し,沿岸域に現れる。河川遡上期は10~6月で,盛期は1~3月である。その後クロコとなり上流域から支流河川,湖沼にまで達する。中には河口および沿岸域に定着するものもいる。日中は物陰や穴,底泥に潜み,夜間餌生物を捕食する。

生息環境
  • 河口・干潟
  • 湿原・池
  • 河川
執筆者 (稲田)
補足情報

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