カジカ(陸封型)
学名:Cottus pollux GuntherMyしおりとは、あとでもう一度閲覧したい種の解説ページを保存し、いつでも見直すことができる機能です。このボタンを押すことで本解説ページをMyしおりページにブックマークし、Myしおりページへ移動します。
分類群 | 魚類 |
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目名 | カサゴ目 |
科名 | カジカ科 Cottidae |
RDB2001カテゴリー | 絶滅危惧Ⅱ類 |
県内地域カテゴリー | 豊・筑・有-絶滅危惧Ⅱ類 |
生息状況・危機の状況・選定理由 | 県内における本種の分布は局所的あるいは断続的で,採集個体数も少ない。河川改修に伴う流路の直線化や平坦化による生息空間の減少,堰堤などの設置に伴う上下流への移動阻害による個体群の遺伝的孤立が懸念される。 |
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分類・形態 | カジカ属7種のうち,口蓋骨に歯がないこと,胸鰭軟条が不分枝であり,第2背鰭軟条が少なく,腹鰭に斑紋がないことでほかの4種と識別できる。本種は胸鰭軟条数が少なく,頭部や第1背鰭下に黒色帯がないことで,カジカ(回遊型),ウツセミカジカと識別される。側線は完全である。体色は淡褐色から濃褐色まで変異し,頭部と体背部は暗色を帯び腹部は白い。成熟雄の第1背鰭の外縁部は黄色の婚姻色を呈する。 |
分布情報 | MAP |
分布(県外) | 本州(和歌山を除く),四国,九州(佐賀,長崎,大分)の河川上・中流。日本固有種。 |
生活史・生態・生息地 | 生息場所と産卵場は重複しており,2~4月に河川上・中流の早瀬や平瀬の石や巨石下に雄がなわばりを形成して雌とつがい,その下面に卵塊を固着させる。産着卵数は150~200個,卵径は1.8~3.1mmである。雄は孵化まで卵の保護を行う。孵化直後の仔魚は全長8.5~9.5mm,孵化直後から底生生活を送る。全長約30mmまでは流れが緩い分流や平瀬の浅い部分に多く見られるが,成長に伴い早瀬や平瀬へ移動する。雄は全長80mm(2歳),雌は70mm(2歳)以上で成熟する。雄は最大全長140mm,雌は120mmに達する。水生昆虫を主食とする。 |
生息環境 |
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執筆者 | (竹下) |