アリアケシラウオ
学名:Salanx ariakensis Kishinouye, 1901Myしおりとは、あとでもう一度閲覧したい種の解説ページを保存し、いつでも見直すことができる機能です。このボタンを押すことで本解説ページをMyしおりページにブックマークし、Myしおりページへ移動します。
分類群 | 魚類 |
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目名 | サケ目 |
科名 | シラウオ科 Salangidae |
RDB2001カテゴリー | 絶滅危惧ⅠA類 |
環境省カテゴリー | 絶滅危惧ⅠA類 |
県内地域カテゴリー | 豊・筑-分布しない,有-絶滅危惧ⅠA類 |
生息状況・危機の状況・選定理由 | 筑後川河口域を中心に漁獲されてきたが,漁業として成り立たなくなるまで激減した。我が国では有明海に生息地が限定される。 |
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分類・形態 | シラウオ上科は,アジア東部と南部だけに13種が分布し,日本にはこのうち4種が生息している。いずれも二次性徴として胸鰭,臀鰭の形状の違いや雄に出現する臀鰭基部の鱗などが現われる。本種は全長18cmに発育し,本上科中最大となる。分類,形態は中坊(1993)を参照。 |
分布(県外) | 佐賀県筑後川,早津江川,熊本県緑川河口域と有明海 |
分布(国内) | 黄海,朝鮮半島東部および南部,中国などの沿岸とその河川,台湾の河川や湖に分布し,アジア極東域の固有種である。 |
生活史・生態・生息地 | 本上科の卵巣は左側卵巣が体の前方に,右側が後方に並ぶ特徴がある。普段は有明海に生息するが,1年で成熟し,9~11月に河川の感潮域に遡上し産卵する。卵は楕円球をした沈性付着卵。卵径0.7~0.8㎜。体腔内の成熟卵の卵膜は内外二重構造になっており,外側の卵膜には動物極の卵門部の前庭を中心に植物極方向に放射状に11~14本の糸状模様があり,水中に産み出されると,これが反転して10数本の付着糸となり砂礫などに粘着する。卵は8~10日で孵化する。仔魚はただちに川の流れにのって有明海に流出し,その河口沖合の浅海域で生育する。産卵がほぼ同時期で一部の生態がよく似たアユの卵や流下仔魚とは,アユ卵の付着部が膜状であることと仔魚では筋節数が異なることなどで区別できる。成魚はアキアミ,微小な甲殻類や稚魚などを摂餌する。 |
生息環境 |
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執筆者 | (松井) |