セボシタビラ
学名:Acheilognathus tabira subsp. 2Myしおりとは、あとでもう一度閲覧したい種の解説ページを保存し、いつでも見直すことができる機能です。このボタンを押すことで本解説ページをMyしおりページにブックマークし、Myしおりページへ移動します。
生息状況・危機の状況・選定理由 | 玄界灘に流入する河川では本亜種はほぼ絶滅状態で,最近の調査でも多々良川以外発見されていない。筑後川,矢部川についても減少傾向が現れ,かつて本亜種が多く生息していた田主丸町付近の水路や,柳川市,三橋町付近のクリークなどでは,河川改修や水質悪化のため激減している。 |
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分類・形態 | タビラの仲間は分布や婚姻色,卵の形状などから3亜種に分類されている。ほかの2亜種との相違点は,背鰭の黒色斑が本亜種の稚魚や幼魚にだけ存在することや,完熟卵が楕円形であることなどである。 |
分布情報 | MAP |
分布(県外) | 北部九州に生息する。長崎県壱岐からも報告がある。南限は熊本の緑川水系。九州固有種。 |
生活史・生態・生息地 | 産卵は2月下旬ごろから始まり夏場まで続き,マツカサガイ,ドブガイなどの二枚貝に1度に1~3個の卵を産み付ける。卵は長楕円球形で長径2.5~2.8㎜,短径1.2~1.3㎜。孵化仔魚は全長3.3㎜~8㎜で貝から出る。ほとんどが満1年で成熟し,全長9cm程度になる。成魚は比較的流れの速い,川底に石や杭などのある所を好む。稚魚や未成魚はどちらかというと静水域に集合し,産卵活動や成長に伴う水域内での移動が想定される。 筑後川,矢部川流域の生息地はオオカナダモなどの水草の繁茂する比較的水のきれいな小河川や水路であり,ヤリタナゴ,アブラボテ,バラタナゴ,カゼトゲタナゴ,カネヒラなどのタナゴ類と共生する。 |
法令などの指定状況 | 県指定希少野生動植物種 |
生息環境 |
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執筆者 | (橋本) |