ヤマアカガエル
学名:Rana ornativentris Werner, 1903Myしおりとは、あとでもう一度閲覧したい種の解説ページを保存し、いつでも見直すことができる機能です。このボタンを押すことで本解説ページをMyしおりページにブックマークし、Myしおりページへ移動します。
分類群 | 両生類 |
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目名 | カエル目(無尾目) |
科名 | アカガエル科 Ranidae |
RDB2001カテゴリー | 絶滅危惧Ⅱ類 |
生息状況・危機の状況・選定理由 | 生息環境はニホンアカガエルとほぼ同じであるが,原則として生息地はニホンアカガエルより標高が高く,両種が混棲する地点はほとんどない。ニホンアカガエルと同様に産卵に適した水域が少なくなり,絶滅の可能性が高い。 |
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分類・形態 | 形態はニホンアカガエルに類似するが,顎の下に黒斑をもつこと,背側隆条が前方で外側に開き鼓膜上縁の隆条と連ならないことで区別できる。背中に幅広い淡色縦条をもつ個体もいる。雄の腹面は乳白色で,雌の腹面は黄赤色。頭胴長は雄で45~65mm,雌で60~90mm。 |
分布情報 | MAP |
分布(県外) | 本州,四国,九州に分布し,九州周辺の島にはいない。日本固有種。 |
生活史・生態・生息地 | 山地の林床で昆虫類,クモ類などの小動物を捕食する。低地では1,2月に産卵するが,気象条件によっては12月に産卵することもある。山地ではやや遅れる。鳴き声は「ヒュルルル・・・」と比較的よく響く。主に雨天の日に池や湿地に集まり,2000個ほどの卵を大きな卵塊として水底に産む。卵塊はニホンアカガエルより大型で,ゼリー層は幾分ゆるい感じがする。1つの池でも特定の場所に産卵することが多く,1カ所に多数の卵塊が重なり合って大きな塊をなすことがある。卵径は2mm程度で黒色色素に富む。幼生の背面にはニホンアカガエルのような1対の小黒点がない。初夏に変態して周辺の森林に分散して生活する。北九州市山田緑地はヤマアカガエルとニホンアカガエルが混棲するまれな場所であるが,ここでは両種の産卵期は完全に重複し,ヤマアカガエルの方が幾分早く終わる。 |
生息環境 |
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執筆者 | (倉本) |