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種の解説

ニホンアカガエル

学名:Rana japonica Gunther, 1859 "1858"

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RDB2001概説

分類群 両生類
目名 カエル目(無尾目)
科名 アカガエル科 Ranidae
RDB2001カテゴリー 絶滅危惧Ⅱ類
生息状況・危機の状況・選定理由
主として低地・丘陵地の林縁部に生息し,以前は比較的普通に見られるカエルであった。近年,これらの場所は宅地開発や森林の伐採が進んで生活の場が奪われ,湿地や山間部の水田域の乾燥化によって産卵適地が失われている。分布域・個体数とも大幅に減少している。
分類・形態
スマートな形のカエルで,頭胴長は雄55mm,雌65mm前後。背面は赤褐色,黄褐色,暗褐色で,眼の後縁から鼓膜をとおり前肢基部にかけて平行四辺形状の大きな黒斑がある。背面の左右に淡色の細い隆条がほぼ平行して走る。雄の腹面は白色,雌の腹面は橙色または橙色と黄色のまだら模様。ヤマアカガエルとの区別点については次項参照。
分布情報 MAP
分布(県外)
本州,四国,九州。壱岐,天草,大隅諸島にもいる。日本固有種。
生活史・生態・生息地
基本的に地上性の種で,水辺から離れた林や茂みの中で生活する。冬から早春にかけて,雨天の夜間に産卵する。雄に外鳴嚢がないため鳴き声は小さく,「キョッ,キョッ,キョッ,・・」と聞こえる。典型的な産卵場所は丘陵地の林縁にある日当たりのよい水田の溝や湿地で,ため池の浅い部分に産卵することもある。卵径約2mm,透明なゼリー層に包まれた1000~2000個程度の卵が1塊として水底に産み付けられる。幼生は黒灰色で,背中の左右に小黒点があることでヤマアカガエルの幼生と区別できる。幼生は主に水底で腐植質や珪藻などを食べ,5,6月頃に変態して上陸し,近くの林内で生活する。1,2年で成熟。成体は産卵期の前後に石の下や土の中で休止しているが,これは単なる越冬で冬眠には相当しない。昆虫類やクモ類を捕食し,ヘビ,鳥,タヌキなどに捕食される。
生息環境
  • 低地森林
  • 湿原・池
  • 水田・水路
執筆者 (倉本)
補足情報

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