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種の解説

オオサンショウウオ

学名:Andrias japonicus (Temminck, 1836)

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RDB2001概説

画像:やや扁平な体形で頭と口が大きい両生類。オオサンショウウオ。

北九州市自然史博物館提供

分類群 両生類
目名 サンショウウオ目(有尾目)
科名 オオサンショウウオ科 Cryptobranchidae
RDB2001カテゴリー 絶滅危惧ⅠA類
環境省カテゴリー 準絶滅危惧
生息状況・危機の状況・選定理由

本県では1999年までに15例の捕獲記録があるが,このうち田川郡赤村のみが自然分布域と見られる。ここには大きな個体も多かったが,買い付けなどの人為的捕獲により1932年頃には姿を消したという。その後赤村での捕獲記録はあるが,最近の現地調査では確認されず,絶滅寸前の状態であることは疑いない。赤村以外で過去に捕獲されたものは,飼育されていたものが逃げだした可能性が高い。

分類・形態

現生の両生類では世界最大の種で,体長1.2に達する。やや偏平な体形で頭と口は大きく,尾は短い。頭には多数のいぼ状隆起があり,眼は小さい。外形から雌雄を識別するのは困難である。

分布情報 MAP
分布(県外)

岐阜県以西の本州および九州北部に分布。九州で確実な生息地は大分県駅館川上流(院内町)のみである。日本固有種。

生活史・生態・生息地

水のきれいな河川の上流域に生息し,日中は岸の穴や岩の下などに潜んでいる。主に夜間に活動し,川底をはいまわってサワガニやカエル類,魚類などを捕食する。大分県院内町では8月下旬~9月上旬が繁殖期で,この時期になると多少とも上流へ移動し,時には陸上をはっている個体も目撃される。産卵は岸の穴の中で行われ,卵はゼリーで数珠状に連なる。卵数は400~500個で,卵径は約5mm,ほとんど黒色色素を含まない。巣穴には雄がとどまって卵を保護する。幼生は黒色,幼生期間は3年ぐらいで,よどみに集まった落葉などの堆積物の間で水中の小動物を食べて過ごす。変態時の体長は約20cm。全長50cm程度で成熟し,80年ぐらいは生きるらしい。

法令などの指定状況

特別天然記念物(文化財保護法)

生息環境
  • 河川
執筆者 (倉本)
補足情報

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