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種の解説

ケリ

学名:Vanellus cinereus (Blyth, 1842)

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RDB2001概説

分類群 鳥類
目名 チドリ目
科名 チドリ科 Charadriidae
RDB2001カテゴリー 準絶滅危惧
生息状況・危機の状況・選定理由

以前は春,秋の渡りの時期や越冬季に観察されることがあったが,数は多くなく1~数羽程度だった。古賀市で1987年頃から数つがいが繁殖するようになり,次第に県内各地へ繁殖分布が広がった。現在も分布は拡大中と思われ個体数も増加している。しかし,依然として分布は局地的であり,人間活動や天災による繁殖失敗がよく起こるため,個体群の動向には注意が必要である。

分類・形態

全長36cm。チドリ類の中では大型で,足が長い。成鳥夏羽では頭部から胸にかけて青灰色で,胸と腹の境界に黒くて太い横帯がある。腹は白く背面は褐色。嘴と足は黄色。翼を広げると初列風切,初列雨覆が黒く,次列風切,大雨覆の白色とのコントラストが明瞭である。成鳥冬羽では頭部から胸も褐色みを帯びる。

分布情報 MAP
分布(県外)

近畿地方から東北地方にかけて留鳥として分布するが,局地的である。特に東海地方から近畿地方の太平洋側に多い。北海道や中国地方以南ではまれな旅鳥である。

分布(国内)

中国東北部で繁殖し,冬は中国南部,ベトナム,ラオス,タイ,ミャンマーなどへ渡る。

生活史・生態・生息地

農耕地などの開けた環境に生息する。繁殖期は3~7月。一夫一妻制で繁殖し,田の畦や休耕田の地上に巣を造る。田起こし前に造った巣が農作業により破壊されることもしばしば起こっている。巣や雛に人やイヌなどの外敵が近付くと,「ケリリ」と強い声を出し飛翔して襲いかかってきたり,擬傷して注意を引いたりして防衛する。繁殖を終えると近隣個体が集まり小群をつくって生活する。地上で主に昆虫類などを食べる。

生息環境
  • 河口・干潟
  • 水田・水路
  • 湿原・池
  • 草原
執筆者 (増田)
補足情報

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