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種の解説

ハチクマ

学名:Pernis apivorus orientalis Taczanowski, 1891

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RDB2001概説

分類群 鳥類
目名 タカ目
科名 タカ科 Accipitridae
RDB2001カテゴリー 準絶滅危惧
環境省カテゴリー 準絶滅危惧
生息状況・危機の状況・選定理由
県内の山地は春と秋の渡りのメインルートとなっている。特に秋の渡りの9月下旬から10月初旬には,北九州市風師山,皿倉山,鞍手町六ヶ岳,剣岳,福岡市油山,志賀島などで主に東から西への移動が見られる。県内の森林は渡り期に重要な休息場所となるため,開発に伴う休息地の減少などが懸念される。また,繁殖地では餌のジバチ類の個体数に生息が左右される問題もある。
分類・形態
全長雄約57~雌約60.5cm。翼開張121~135cm。森岡ら(1995)参照。
分布情報 MAP
分布(県外)
主として本州の近畿地方以北の低山の林で繁殖するとされてきたが,近年,徳島,愛媛,熊本などで繁殖が確認されており,北海道から九州までの広範囲で繁殖していると推測される。
分布(国内)
バイカル湖西部からアムール川下流地方,ウスリー地方,サハリンに至る極東から,南はモンゴル東部,中国の河北,黄河下流域に生息し,東南アジアで越冬する。なお東南アジア地域で繁殖するグループは周年同じ地域に生息する。
生活史・生態・生息地
名前のとおりハチ類の幼虫が餌で,クロスズメバチ(ジバチ)の巣を地中から足と嘴で掘り出す。4月中旬~5月中旬にかけて渡来し繁殖する。繁殖期には長い翼を上に伸ばして急降下し,羽ばたいて急上昇するディスプレー飛行を行う。9月中旬~10月初めにかけて東から西へ移動する群れが各地で見られる。渡りの時は,帆翔で上昇気流にのり高度を上げ滑翔することをくり返す。秋の渡りは群れが比較的大きくルートが解明されつつある。中部地方から中国地方をとおり,福岡,長崎へぬける北寄りコースと愛知県伊良湖岬から四国をとおり,大分から九州を横断し長崎へぬける南寄りコースがある。長崎に集結した群れは,西方向へと大陸へ向かう。春の渡りは群れが小さくまだ謎が多い。
生息環境
  • 山地森林
  • 低地森林
執筆者 (小副川)
補足情報

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