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種の解説

ベニアジサシ

学名:Sterna dougallii bangsi Mathews, 1912

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RDB2001概説

分類群 鳥類
目名 チドリ目
科名 カモメ科 Laridae
RDB2001カテゴリー 絶滅危惧Ⅱ類
環境省カテゴリー 準絶滅危惧
生息状況・危機の状況・選定理由

県内では1993年に大牟田市三池島の入気立坑内で4羽が保護されたのが最初の記録である。1994年には,同島で初めて繁殖が確認され,以降毎年繁殖しており,同島が本種の繁殖地の北限となった。しかし,同島では植物相が短茎型から長茎型に遷移しつつあり,繁殖への影響が心配される。また島内に生息しているトビイロシワアリによる雛の死亡も多く,安定した繁殖環境維持のために有効な保護対策の必要がある。更に同島は炭鉱掘削のための入気坑として造られた人工島であり,三池炭鉱が閉山になった現在,同島自体の今後の保全にも多くの課題が残されている。

分類・形態

全長約31cm。下面と尾は白色,背,翼は淡青灰色,嘴と足は赤い。夏羽は額から後頭にかけて黒い。桐原ら(2000)参照。

分布情報 MAP
分布(県外)

鹿児島県馬毛島,奄美諸島,沖縄諸島,先島諸島で繁殖する。

分布(国内)

インド洋,太平洋,大西洋の熱帯・亜熱帯で繁殖する。

生活史・生態・生息地

三池島では6月上旬に飛来し8月中旬にかけて繁殖する。個体数は200~500羽が確認されている。巣は草の付け根や小石のある箇所にくぼ地を作って産座とし,産卵数は1~2卵で,営巣数は100巣前後が確認されている。標識調査の結果,1980年に沖縄県名護市で標識された個体が三池島で確認され,16年以上の寿命があることや生後2年目で繁殖することなどが明らかになっている。

生息環境
  • 海岸
執筆者 (江口)
補足情報

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