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種の解説

カンムリカイツブリ

学名:Podiceps cristatus cristatus (Linnaeus, 1758)

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RDB2001概説

分類群 鳥類
目名 カイツブリ目
科名 カイツブリ科 Podicipitidae
RDB2001カテゴリー 絶滅危惧Ⅱ類
環境省カテゴリー 絶滅のおそれのある地域個体群
生息状況・危機の状況・選定理由
福岡県では冬鳥として海域や河口,大きな池などに渡来する。生息環境である浅海域は,埋立などにより減少しており,1980年代には福岡市和白干潟前面海域では1000羽を越える群れが越冬していたが,埋立などにより渡来数は100羽以下に激減した。
分類・形態
全長74cm。日本のカイツブリ類で最も大きい。頸と嘴は長い。暗褐色の頭頂,後頸,背面,脇と,白い顔,前頸のコントラストが明瞭。夏羽では頬に赤橙色の飾り羽が生じる。
分布情報 MAP
分布(県外)
青森県で繁殖地が知られているほか,近年滋賀県琵琶湖や島根県宍道湖でも繁殖例が報告されている。その他の地域では主に冬鳥として渡来する。
分布(国内)
ユーラシア大陸の温帯地域で広く繁殖し,冬はやや南下する。アフリカ南部,オーストラリアには,それぞれ別の亜種が生息する。
生活史・生態・生息地
福岡県の海域には10月中旬頃から飛来する。広い水面を好み,小さな池や水路には入らない。1羽から数羽で見られることが多いが,場所によっては大きな群れとなる。特に春先には群れとなることが多い。潜水して主に魚類や甲殻類を捕食する。4月には渡去するが,少数が越夏することもある。県内ではこれまで繁殖例はない。水辺のヨシ群落やマコモの間に浮き巣を作る。雛は孵化するとすぐに巣から離れ,親鳥の背中で保護される。繁殖期は水生昆虫などを捕食すると思われる。
生息環境
  • 河川
  • 湿原・池
  • 河口・干潟
執筆者 (井上)
補足情報

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