ウチヤマセンニュウ
学名:Locustella pleskei Taczanowski, 1889Myしおりとは、あとでもう一度閲覧したい種の解説ページを保存し、いつでも見直すことができる機能です。このボタンを押すことで本解説ページをMyしおりページにブックマークし、Myしおりページへ移動します。
分類群 | 鳥類 |
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目名 | スズメ目 |
科名 | ウグイス科 Sylviidae |
RDB2001カテゴリー | 絶滅危惧ⅠB類 |
環境省カテゴリー | 絶滅危惧Ⅱ類 |
生息状況・危機の状況・選定理由 | 繁殖分布地が極端に限られ,総個体数はかなり少ないと考えられる。越冬地やそこでの生態はほとんどわかっていない。現状では繁殖環境に限っては深刻な生息地の減少はない。しかし,繁殖地である島嶼へのドブネズミなどの侵入により個体群が減少することもある。総個体数の少なさから種の存続は予断を許さない状況にある。 |
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分類・形態 | 全長約17cm。シマセンニュウによく似るがやや大きく,嘴と尾羽はより長い。顔には白っぽい眉斑があり,上面はオリーブ褐色,下面は汚れた灰白色。五百沢ら(2000)参照。 |
分布情報 | MAP |
分布(県外) | 鹿児島県桜島町沖小島が分布の南限であり,ほかに甑列島,日向灘,玄界灘,紀伊半島の熊野灘,伊豆諸島に分布 |
分布(国内) | 朝鮮半島の島嶼でも繁殖する。冬は中国南部やベトナムで記録がある。 |
生活史・生態・生息地 | 海岸性の照葉樹林や二次林などで繁殖する。県内の繁殖地へは4月下旬頃から雄が渡来し,雌は遅れて5月中旬頃から渡来する。渡来後,雄は丈の高い草本などにとまり頻繁にさえずる。さえずりはレパートリーが多く,シマセンニュウに似るがやや短い傾向がある。大部分は一夫一妻制で繁殖するが,一夫多妻制での繁殖もまれに起こる。低木や笹薮など樹上の込み合った細い枝に椀型の巣を造る。林縁部の地表や下層部で主に昆虫類などの無脊椎動物を食べる。繁殖回数は年1回が普通。一腹卵数は2~5卵。抱卵日数は13~14日,孵化後約2週間で巣立つ。巣立ち後も約2週間前後は親からの給餌を受ける。繁殖を終えた個体から次第に渡去し,9月上旬頃には全ての個体が渡去する。繁殖地以外で渡り途中に観察されることはまれ。 |
生息環境 |
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執筆者 | (増田) |