カラフトアオアシシギ
学名:ringa guttifer (Nordmann, 1835)Myしおりとは、あとでもう一度閲覧したい種の解説ページを保存し、いつでも見直すことができる機能です。このボタンを押すことで本解説ページをMyしおりページにブックマークし、Myしおりページへ移動します。
生息状況・危機の状況・選定理由 | 総個体数は数百から多くて1000羽程度と見られ(del Hoyo et al. 1996),繁殖地,越冬地ともに局地的で,世界のシギ,チドリ類中で最も危険な状態にある。県内には,ほぼ毎年春秋に,ほとんど1羽,時に小群で現れる。 |
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分類・形態 | 全長31cm。アオアシシギより足は短く黄色味がある。嘴は太く,わずかに上方へ湾曲し,基部側と先端側で色の濃淡がはっきり分かれる。下雨覆と脇羽が白く飛ぶと目立つ。桐原ら(2000)参照。 |
分布情報 | MAP |
分布(県外) | 全国的に記録はあるが恒常的に毎年記録されるシギ,チドリ類の中で最も少なく,秋に幼鳥が観察されるのがほとんど。春の記録は特に少ない。 |
分布(国内) | 確実な繁殖地はサハリン北部に限られる。ロシア沿海州やカムチャツカ半島で少数が繁殖期に採集,観察されている。主な越冬地はバングラデシュと考えられ,1988年に総計300羽が数えられている(del Hoyo et al. 1996)。タイから中国南部にかけてと,スマトラ島東部などでも越冬するという。 |
生活史・生態・生息地 | 県内では春秋に干潟,河口,水田,ハス田などで観察される。繁殖地では低地のカラマツ湿潤林でカラマツの枝上に小枝を組んで巣を造る。繁殖地では主にトミヨなどの小魚を捕えるというが,博多湾でもソリハシシギのように走り回って小ガニなどもよく捕え食べる。またチュウシャクシギのくわえたカニを横取りするのを観察したことがあり,ほかのシギ類には見られない行動である。 |
法令などの指定状況 | 種の保存法(国内希少野生動植物種) |
生息環境 |
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執筆者 | (山根) |