クロツラヘラサギ
学名:Platarea minor Temminck & Schlegel, 1849Myしおりとは、あとでもう一度閲覧したい種の解説ページを保存し、いつでも見直すことができる機能です。このボタンを押すことで本解説ページをMyしおりページにブックマークし、Myしおりページへ移動します。
生息状況・危機の状況・選定理由 | 総個体数は550羽とされ(Rose & Scott 1997),世界で最も絶滅の危機に瀕する鳥の一種である。県内では福岡市瑞梅寺川河口で群れが越冬する。同地は世界的にみて非常に重要な越冬地である。同河口で河川改修やしゅんせつが行われると,ねぐらである中州が消失する可能性があり,本種の越冬に重大な影響がある。また付近に大学移転計画があり,それに伴う周辺環境の改変や道路整備などによる生息環境の悪化が懸念される。 |
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分類・形態 | 全長74cm。全身白色で首と足は長い。嘴は黒くて長いしゃもじ型。桐原ら(2000)参照。 |
分布情報 | MAP |
分布(県外) | 定期的な越冬地として知られているのは,博多湾,鹿児島県万之瀬川河口熊本県氷川の3カ所で,いずれも20羽以上が越冬する。その他の地域ではまれな冬鳥として干潟や河口で記録される。 |
分布(国内) | 繁殖地は朝鮮半島西海岸に限られる。中国南部,香港,ベトナム,台湾,朝鮮半島南部で越冬する |
生活史・生態・生息地 | 瑞梅寺川河口には10月中旬~11月上旬に飛来する。行動は潮汐に影響され,満潮時に休息し干潮時に採餌を行う。干潟のみお筋で採餌を行い,しゃもじ型の嘴を水中で左右に振りながら,魚類,甲殻類,貝類を捕食する。3月に入ると成鳥から渡去を始め,5月にはすべての個体が飛び去る。 |
生息環境 |
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執筆者 | (岡部) |