カラシラサギ
学名:Egretta eulophotes (Swinchoe, 1860)Myしおりとは、あとでもう一度閲覧したい種の解説ページを保存し、いつでも見直すことができる機能です。このボタンを押すことで本解説ページをMyしおりページにブックマークし、Myしおりページへ移動します。
生息状況・危機の状況・選定理由 | 世界の総生息数は約1000つがいと考えられ(del Hoyo et al. 1992),世界の白サギ類中で最も危険な状態にある。19世紀に盛んであった輸出用の飾り羽の採取目的による狩猟と生息環境の悪化により減少したという。日本ではまれな旅鳥とされるが,県内の干潟では毎年数羽が確認されており,国内では最も出現頻度の多い地域となっている。そのため,県内の干潟は本種の渡りの中継地として重要である。干潟は,その多くが埋立や後背地の開発が計画されており,生息環境の悪化が懸念される。 |
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分類・形態 | 全長65cm。全身白色で夏羽は後頭部に冠羽がある。桐原ら(2000)参 |
分布情報 | MAP |
分布(県外) | ほぼ全土に記録はあるが,数は少ない。九州,沖縄諸島に比較的多い。 |
分布(国内) | 朝鮮半島で繁殖し,一部は中国南東沿岸でも繁殖するという。朝鮮民主主義人民共和国西岸で約500つがい,韓国で429巣が確認されている(del Hoyo et al. 1992)。越冬地はフィリピンから,ボルネオ,マレー半島,セレベス,スマトラなど。1991年4月フィリピンのボホール州で635羽を数えたが,更に南で越冬した可能性もある(斉藤 1995)。 |
生活史・生態・生息地 | 干潟,河口,後背地の水田で観察される。主に海岸,河口の浅い水辺で小魚,エビ,カニなどを追いかけ捕食する。翼を半開きにして走るように餌を追う独特の行動が見られる。単独で観察される事もあるが,ダイサギやコサギなどと一緒にいることも多い。 |
法令などの指定状況 | 文化財保護法(種指定の天然記念物) |
生息環境 |
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執筆者 | (山根) |