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種の解説

トキ

学名:Nipponia nippon (Temminck, 1835)

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RDB2001概説

分類群 鳥類
目名 コウノトリ目
科名 トキ科 Threskiornithidae
RDB2001カテゴリー 絶滅
環境省カテゴリー 野生絶滅
生息状況・危機の状況・選定理由
筑前国続風土記(1703),筑前国産物帳(1736)には,県内におけるトキの記載はないが,筑前国続風土記附録(1798)には「國中所々に集まりをれり」とある。また,シーボルトは1826年の江戸参府の途中,北九州市木屋瀬から茶屋の原の間で聞いたこととして「(早春に)高繩というワナにトキがかかるのも珍しくない」と記している。筑前誌(1903)では,福岡市の大濠に,幕末(1860年ころ)には毎年晩秋にツルやガンにまじってトキが北方から渡って来て,その美しい羽を落としたこと,また明治になってからは,銃猟が大いに行なわれたため,1900年ころには渡来しなくなったことが記されている。また,シーボーム(1890)もトキが九州に分布すると記している。このように,県内では江戸時代末期から明治中期にかけてトキが生息し,その後は絶滅したと考えられる(安田 1983,1984,山階ら 1983)。
分類・形態
全長76cm。全体が淡い桃紅色。顔は皮膚が裸出して赤い。黒く長い嘴は湾曲し,先端は赤い。後頭に冠羽がある。繁殖期,顔からの黒色分泌物を背にぬる。
分布情報 MAP
分布(県外)
佐渡で6羽(日本産1羽,中国産個体由来5羽)が飼育されている(2000年9月現在)。
分布(国内)
1997年春の時点で,中国陜西省洋県に野生個体44羽,飼育個体25羽,北京動物園に飼育個体15羽がいるという(環境庁1997)。
生活史・生態・生息地
山間の水田,小川などで,泥や水中の小動物を食べる。大木の樹上を営巣やねぐらに利用する。非繁殖期には群れる。
法令などの指定状況
文化財保護法(種指定の特別天然記念物),種の保存法(国内希少野生動植物種)
生息環境
  • 湿原・池
  • 河川
  • 低地森林
  • 水田・水路
執筆者 (武石)
補足情報

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