福岡県レッドデータブック

文字サイズ
画像:文字サイズ小
画像:文字サイズ中
画像:文字サイズ大
検索

種の解説

カワネズミ

学名:Chimarrogale himalayica (Gray, 1842)

しおりを挿む

Myしおりとは、あとでもう一度閲覧したい種の解説ページを保存し、いつでも見直すことができる機能です。このボタンを押すことで本解説ページをMyしおりページにブックマークし、Myしおりページへ移動します。

RDB2001概説

分類群 哺乳類
目名 モグラ目(食虫目)
科名 トガリネズミ科 Soricidae
RDB2001カテゴリー 準絶滅危惧
生息状況・危機の状況・選定理由

県内での捕獲や確認の記録は非常に少ない。日中も活動するが,アンケートや聞き取り調査による目撃情報も少ないことから,生息数はかなり少ないと予想される。今後も河川改修,砂防ダム建設,水質汚染および水温上昇などによって,生息数が更に減少することが考えられる。

分類・形態

日本産を別種のニホンカワネズミC.platycephalaとする考えもある。ネズミ型をしているが,吻部は長くとがる。頭胴長約110mm,尾長約 85。手足の指の両側にはブラシ状の剛毛を備え,みずかきの働きをする。耳は小さく毛の中に埋もれる。トガリネズミ科の中では大きく,中型のネズミくらいの大きさである。毛はビロード状,背面の毛は黒灰色,よく水を弾き,体毛の間には空気を含み水中生活に適応している。ネズミ科のドブネズミも河川で見られ,それをカワネズミと誤認することがある。

分布情報 MAP
分布(県外)

島嶼を除く本州,四国,九州に分布する。九州では九州中央山地など山間の渓流一帯に生息する。

分布(国内)

ヒマラヤ,マレー半島,インドシナ半島,中国,台湾,ボルネオ,スマトラに分布する。

生活史・生態・生息地

遊泳は極めて巧みで,小魚や水生昆虫などの小動物を捕食する。水中では毛の間の気泡が反射し,銀色に輝いて見えることもある。春と秋に出産する。本種は河川に依存した生活形態をもった,陸生哺乳類の一種である。その存否が,山地渓流の環境を判断する指標にもなる。しかし,詳しい生態はあまりわかっていない。

生息環境
  • 河川
執筆者 (哺乳類分科会)
補足情報

2011版データを見る

Copyright © Fukuoka Prefecture All right reserved.