カヤネズミ
学名:Micromys minutus (Pallas, 1771)Myしおりとは、あとでもう一度閲覧したい種の解説ページを保存し、いつでも見直すことができる機能です。このボタンを押すことで本解説ページをMyしおりページにブックマークし、Myしおりページへ移動します。
生息状況・危機の状況・選定理由 | 本種の主な生息地は河川敷や堤防の法面,沼沢地,水田などである。近年,河川敷はゴルフ場,競技場,公園,駐車場などに整備され,沼沢地は埋立られ,水田は農業形態の変化(機械化)で年々減少しつつある。 |
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分類・形態 | 本種は世界でユーラシア大陸だけに古くから生息する,1属1種のネズミである。体重8~10 ,頭胴長60~70mm,尾長60~80mm,耳長8~9mm,後足長15~16mm。体色は背面が黄褐色,腹面が白色,腰部が赤味がかったオレンジ色で美しい。草本の茎や葉をよじ登る時に使う尾の先端上面は,裸出している。ハツカネズミやヒメネズミと混同されやすいが,尾率や生息場所,毛色などの相違で区別できる。本種は世界産1000種のネズミの中で最も小さい。 |
分布情報 | MAP |
分布(県外) | 本州の太平洋側では福島県以南,日本海側では新潟県以南,四国,九州,隠岐諸島,淡路島,豊島,因島,天草下島など |
分布(国内) | イギリスやスカンジナビア半島のつけ根から,ユーラシア大陸のほぼ北緯45~60度の間を帯状に横断する形で分布している。ミャンマー北部やインドのアッサム地方にも点状に生息する。 |
生活史・生態・生息地 | 九州では春~初夏(5~6月)と秋~初冬(9~12月)の年2回,1産5~6頭の仔を産む。妊娠期間は17~19日。オギやススキなどのイネ科植物の茎に,それらの葉を巧みに編んで球形の巣(直径9~10㎝)をつくる。食物はイネ科植物の種子や小昆虫類で,寿命は飼育下で約2.5年である。河川敷などの水辺の環境指標生物となる。 |
生息環境 |
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執筆者 | (哺乳類分科会) |