ヤマネ
学名:Glirulus japonicus (Schinz, 1845)Myしおりとは、あとでもう一度閲覧したい種の解説ページを保存し、いつでも見直すことができる機能です。このボタンを押すことで本解説ページをMyしおりページにブックマークし、Myしおりページへ移動します。
分類群 | 哺乳類 |
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目名 | ネズミ目(齧歯目) |
科名 | ヤマネ科 Gliridae |
RDB2001カテゴリー | 絶滅危惧 |
環境省カテゴリー | 準絶滅危惧 |
生息状況・危機の状況・選定理由 | 英彦山から1971年に確認されており,これが福岡県の唯一の確実な記録である。佐賀と長崎の県境にある多良岳で生息が確認され,脊振山地でも見たとの情報もあるので,断続的に分布している可能性がある。分布情報がほとんどないことに加え,学術的にも貴重な種である。 |
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分類・形態 | 1属1種の日本固有種である。小型で頭胴長61~84mm,尾長40~58mm,体重20 前後(冬眠前は40 前後)。背中の中央に黒褐色の線があり,尾には長い毛を生じるのでネズミ類と区別できる。分類学上の貴重さのほか,冬眠という寒冷な環境に適応した習性をもつにもかかわらず,北海道には分布せず,生物地理学上の重要さをもつ。 |
分布情報 | MAP |
分布(県外) | 本州,四国,九州,隠岐島後。近隣の熊本県では九州中央山地とその周辺に,大分県では祖母・傾山系や深耶馬渓などに生息するとされている。 |
生活史・生態・生息地 | 樹上性,夜行性で,果実や種子を採食,昆虫などの動物質も好む。樹洞や巣箱,木の枝の間に樹皮やコケ類を用いた巣をつくるほか,地下の巣やちょっとしたすき間なども泊まり場として利用する。年1~2回,6~10月に通常3~6仔を出産する。冬眠する習性をもち,夏でも睡眠中に体温を下げる。1個体が多くの巣を転々と利用し,複数の個体が同居することもあるなど,親和的な個体間関係が見られるが,その社会構造には不明な点が多い。自然林,二次林に生息する。 |
法令などの指定状況 | 文化財保護法(天然記念物) |
生息環境 |
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執筆者 | (哺乳類分科会) |