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種の解説

カモシカ

学名:Capricornis crispus (Temminck, 1845)

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RDB2001概説

分類群 哺乳類
目名 ウシ目(偶蹄目)
科名 ウシ科 Bovidae
RDB2001カテゴリー 絶滅
環境省カテゴリー 絶滅のおそれのある地域個体群
生息状況・危機の状況・選定理由

県内には現在生息していない。過去に生息していたという証拠もない。しかし,筑前国続風土記には「羚羊(にく)上座郡山中にまれにあり」と,また,筑前国産物帳には「カモじしあをじしなりまれにあり」と記載されている。「にく」は,現在でも九州各地で使われているカモシカの別称である。したがって,分布していなかったのではなく,絶滅したとも考えている。

分類・形態

日本固有種である。四肢が太くて短く,ヤギに似ている。黒く短い円錐形の角が1歳以上の雄,雌ともにあり,角輪で齢査定できる。シカの角のように,雄だけにあったり,季節によって落ちたり,袋角になったりすることはない。頭胴長75~85cm,体重30~60

分布(県外)

本州,四国,九州の急峻な地形に生息する。九州では大分,宮崎,熊本3県の低地照葉樹林から高地落葉樹林まで分布

生活史・生態・生息地

森林性で木本の葉を主食とするが,草本も好む。生息地には急峻な崖が含まれる。定住性が強く,生涯にわたって同性間にだけナワバリ(2~5)を維持し,ナワバリの重なり合う雄と雌で繁殖を行う。ナワバリをもてない若い個体は放浪しながら,ナワバリの空いた所に入るか,新しいナワバリを生息地周辺に形成する。単独生活をし,シカのように群れで行動することはない。個体の移動距離は短く,また,繁殖率も低いことから,シカのように分布域が急激に広がったり,生息数が急に増加したりすることはない。

法令などの指定状況

文化財保護法(特別天然記念物)

生息環境
  • 山地森林
執筆者 (哺乳類分科会)
補足情報

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