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種の解説

オオカミ

学名:Canis lupus Linnaeus, 1758

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RDB2001概説

分類群 哺乳類
目名 ネコ目(食肉目)
科名 イヌ科 Canidae
RDB2001カテゴリー 絶滅
環境省カテゴリー 絶滅
生息状況・危機の状況・選定理由
国内では1905年奈良県での捕獲が最後で絶滅した。県内で過去の生息を確認できるものとしては,筑前国続風土記によれば,「国内処々に多し」と記載されており,筑前国産物帳には名が挙げられている。したがって,当時の状況の詳しいことはわからないが,1700年代には県内に普通に見られたと考えられる。明治以降では,平尾台のこむそう穴で頭骨と下顎の一部が発見されている。県内の絶滅がいつの時代であったかは定かでない。
分類・形態
北海道には亜種エゾオオカミC. l. hattaiが,本州以南には亜種ニホンオオカミC. l. hodophilaxが生息していた。頭胴長120~129cm,尾長27~40cm。イヌの頭骨とは,頭骨全体と吻部が細長くて吻から前頭部にかけての輪郭の凹度が浅い,裂肉歯が大きいなどで区別できる。
分布情報 MAP
分布(県外)
北海道,本州,四国,九州(いずれも絶滅)
分布(国内)
ユーラシア,北アメリカに広く分布
生活史・生態・生息地
高度に組織された群れで生活し,その中で順位が最も高い雄と雌だけが繁殖に関わる。群れが協同して中・大型草食獣を狩猟する。草食獣に対する捕食圧は非常に高いので,草食獣の個体群増加を抑制するのに大きな役割をもっていたと考えられている。特に,我が国においては,開発と乱獲によるシカの激減によって,オオカミが家畜を襲う害獣となり,徹底した駆除を行ったことが絶滅の一因になったと考えられている。近年,全国的にシカが急激に増加して農林業に大きな被害をもたらしているが,本種のような大型捕食者が絶滅していることがシカの増加の一因であると考えている研究者もいる。
生息環境
  • 山地森林
執筆者 (哺乳類分科会)
補足情報

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