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種の解説

ナギラン

学名:Cymbidium lancifolium Hook.

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RDB2001概説

分類群 維管束植物
科名 ラン科 Orchidaceae
RDB2001カテゴリー 絶滅危惧ⅠA類
環境省カテゴリー 絶滅危惧Ⅱ類
生息状況・危機の状況・選定理由
前原市,二丈町の2カ所に確認自生地がある。前原市では広範囲に100株程度現存するが,開花株は20分の1以下であり,二丈町の現存個体は7株である。前原市では道路開発のために生育環境が破壊された後であり,今後は土地開発の対象となる懸念が大きい。成株でも開花しない原因は,常緑樹の繁茂によると推定。
分類・形態
林下に生える常緑性草本。花は7月に開花し,黄白色でわずかに淡紫色を帯びる。
分布情報 MAP
分布(県外)
本州(神奈川以西)~沖縄
分布(国内)
台湾,タイ,ミャンマー,マレーシアなど
生息環境
  • 低地森林
執筆者 (筒井)
補足情報
常緑広葉樹林の林床にはえる。偽球茎は連珠状に並び,先端に数個の鱗片葉と1~3個の葉をつける。葉は披針形,革質,鋭尖頭で長い柄があり,柄を含めて長さ20~30cm,幅2~3cm,先の方が縁に微鋸歯がある。花茎は高さ10~15cm,少数の鞘状葉を互生する。6~7月,白色でわずかに淡紫色を帯びる2~4花をまばらにつける。苞は膜質は線状披針形,長さ8~15mm,鋭尖頭。萼片は線状披針形,長さ22~25mm,幅2.5~3mm,鋭尖頭。側花弁は狭長楕円形,浅く3裂し,中裂片の先は3角形に細くなり鈍頭,白色で肉質,内面に数個の大型の紫褐色の斑点がある。蕊柱は長さ13mm,すこし湾曲する。葯は扁円形。花粉塊は3角状球形で,2個ある。本州(関東南部以西)~琉球,台湾・タイ・ビルマ・マレーシア・ヒマラヤに分布する。和名は葉をマキ科の常緑高木のナギに見立てたもの。

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