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種の解説

ヤマブキソウ

学名:Hylomecon japonicum (Thunb.) Prantl

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RDB2001概説

分類群 維管束植物
科名 ケシ科 Papaveraceae
RDB2001カテゴリー 絶滅危惧ⅠA類
生息状況・危機の状況・選定理由

前原市に唯一の自生地があり,山地の渓流沿いの落葉林内に現存するが,確認個体は5株である。以前は20株ほど点在していたが,掘り取った跡もあるので園芸用採取が減少の原因の一つと推測される。古い文献には犬ヶ岳の記録があるが「栽培品からの逸出」と見なされていた。前原市の自生地は日本における西限である。

分類・形態

山地の林内に生える多年草。花は1~2個腋生し,花弁は長さ2~2.5。萼裂片には鋭い鋸歯がある。花はヤマブキの花に類似する。

分布情報 MAP
分布(県外)

本州~九州(大分,熊本)

分布(国内)

中国

生息環境
  • 山地森林
執筆者 (筒井)
補足情報

低地の樹林地に群生する多年草。根茎があり,全体にやわらかく,鮮緑色。多細胞の縮れた毛がまばらにある。根出葉は長い柄がある。羽状複葉で,小葉は5~7個,短い小柄がつき,広卵形または楕円形で先はとがり,さらに切れ込みと細かい鋸歯があって,長さ1.5~5cm,幅1.2~3cm。茎は高さ30~40cmで,上端近くに3(1~5)個の小葉にわかれた葉が少数つく。花は4~6月に開き,上部の葉の腋に1~2個つく。花柄は4~6cm。萼片は狭長卵形で先はとがり,長さ15~17mm。花弁は長さ2~2.5cm。柱頭は2裂し,その裂片は卵形で,のちに直立する。蒴果は線形で長さ3~5cm,径3mm弱,直立し,やや多数の種子がある。本州~九州,中国に分布する。和名は山吹草で,その花色に由来する。

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