ウラジロ

名前 学名
 ウラジロ(裏白) Diplopterygium glaucum (Houtt.) Nakai
 
分類
 シダ類・ウラジロ科
 
生態
 暖地のやや乾いた山中に生える常緑性のシダ植物。根茎は地中を長く横に伸ばし、大きな群落を作ります。葉の表面は鮮緑色で光沢があり、裏面は白くなります。羽片は2つに分かれ、1つの羽片は大きなものでは1m近くにもなります。2つの羽片の間から、毎年新たな葉柄を伸ばし、新しい羽片を展開します。新芽はゼンマイに似ていますが、とても堅くて食べられません。毎年1段ずつ新しい羽片を伸ばすので、1枚の葉全体としては2mに達します。正月飾りとして門松、鏡餅、しめ飾りなどに用いられます。
 
その他
 ウラジロは西日本の低地~丘陵の林内や林縁に普通に見られるシダ類で、福岡県内でもコナラ林、アカマツ林などの二次林やヒノキ植林などの林床植生の優占種として生育しています。特に、マツ枯れ後の二次林に大繁茂している状態をよく見かけます。ウラジロは、西日本の各地では普通に繁茂していますが、東日本では分布が限定されており、道元平ウラジロ群落(埼玉県ときがわ町)のように、自生北限域の植物として天然記念物に指定されている個体群も見られます。
ウラジロ
新葉が展開中のウラジロ(大野城市)
道元平ウラジロ群落
道元平ウラジロ群落(埼玉県指定天然記念物) (埼玉県ときがわ町)