全国的な希少種で，県内では2022年に福岡市から初めて記録された。現在，県内で知られる生息地はこの1か所のみである。微小な種であり未発見の産地もあると思われるが，水質の良好な湿地環境を好むことから適した環境は圃場整備や遷移進行により県内全域で失われつつあり，絶滅が危惧される状況にある。

福岡市早良区

殻径約2mm。左巻きで螺管の幅は殻口付近で急激に拡大しない。殻頂は顕著に落ち窪まない。触角は細く棒状。水田，休耕田，ため池や水たまりなどで，水の動きがある止水域から緩流域に生息する。水質が良好な環境を好むようである。北海道から南西諸島にかけての日本全土から記録があるが，産地は極めて局地的。現在のところ学名は未決定。