サギコロニーで繁殖するシラサギ類の中では最も少なく，各地で減少している。福岡地方ではほとんどみられなくなっており，北九州地方でも著しく減少している。筑豊地方，筑後地方ではまだ繁殖しているものの，個体数は多くない。原因は不明であるが，ほかの中型サギ類同様，コロニー内での競合関係の可能性が考えられる。また，他種と比較して乾燥した環境を好むサギであるが，繁殖期には水田での採餌が主となるため，乾田化による影響もあると考えられる。

北九州市門司区，北九州市若松区，北九州市小倉北区，北九州市小倉南区，北九州市八幡東区，北九州市八幡西区，福岡市東区，福岡市西区，福岡市早良区，大牟田市，久留米市，直方市，飯塚市，田川市，柳川市，八女市，筑後市，大川市，行橋市，中間市，小郡市，筑紫野市，宗像市，古賀市，福津市，うきは市，嘉麻市，朝倉市，みやま市，糸島市，那珂川市，宇美町，志免町，久山町，粕屋町，水巻町，岡垣町，遠賀町，鞍手町，桂川町，筑前町，大木町，香春町，添田町，糸田町，川崎町，大任町，苅田町，みやこ町，上毛町，築上町

全長約50～60cm。非繁殖羽は全身真っ白で嘴は黄色。繁殖羽は頭部から首にかけてと背中にオレンジ色の飾り羽。求愛期には虹彩と嘴が赤くなる。全大陸の温帯から熱帯に分布。日本では大部分が夏鳥。本州以南で繁殖（樋口ら，1996）。コサギ，チュウサギなどと混生して集団繁殖することが多く，雑木林，竹林などの樹上に営巣する。農耕地や草原，河原，湖沼地などに生息するが，ほかのサギ類と比べると乾いた草地を好む。イナゴ，バッタなどの昆虫類やカエルなどをよく食べる（中村・中村，1995b）。

カテゴリー判定基準：A2，D