冬鳥または旅鳥として県内各地の干潟や海岸に飛来する。越冬するシギ・チドリ類では最も個体数が多い種であるが，減少が著しい。曽根干潟，博多湾，筑後川河口では大きな群れで越冬する。豊前海では1,000羽以上の群れが養殖筏で休息するが，採餌は大分県側に移動して行い，干潟で群れがみられることは稀。博多湾や曽根干潟ではかつて1,000羽を超える群れが飛来していたが，いずれも減少しており，特に博多湾で著しい。筑後川河口では現在も1,000羽を超える群れが越冬している。

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全長約20cm。長く下にやや曲がった嘴を持つ小型のシギ類。繁殖羽では頭頂，背部は赤褐色地の黒色の斑，胸は白色地に黒褐色の縦斑があり，腹部に大きな黒色斑がある。非繁殖羽は頭頂部から背面が灰褐色，喉から腹部にかけて白色。ユーラシア，北アメリカの極北沿岸で繁殖し，ヨーロッパ，アフリカ北部，中東，中国の沿岸，北アメリカ東・西沿岸で越冬する。国内では，渡り期に干潟を中心とした各地の湿地で観察され，越冬期には優占する（環境省，2014）。

カテゴリー判定基準：A2